LIXIL(旧TOSTEM)製CAZAS 電動サムターンを分解してみました

2度にわたって部品交換してDIY修理したLIXIL(旧TOSTEM)製CAZASですが、自前で交換したので、当然交換前の部品が手元にあります。

調子が悪い(というか故障)ので交換したのですが、電動サムターンに関しては、ちょっと回転がシブいかな?という程度の状態で交換したので、ひょっとしたら清掃してグリスアップしたりすると治るかも(実際そういったコメントをいただきました)、ということで分解してみました。

なお、分解清掃を勧める記事ではありませんので、ご自身で分解される方はくれぐれも自己責任にてお願いいたします。(要は、ワタシは責任とりません、ということです。)

目次

必要な道具

清掃して注油(グリスアップ)する箇所はプラスチックのケースに覆われているので、分解することになります。
分解せずにケースにドリルで穴をあけて注油した、という方もおられますが、今回は分解することにしました。(どこに穴をあければよいか、穴の位置を特定するのは難しいとおもったので)

必要な道具は、プラスのドライバーと1.5mmの6角レンチです。

あと、分解時にはいろいろパーツがぽろぽろと落ちてくるので、トレーの上で行うほうが良いです。

1.5mm六角レンチとプラスドライバー。パーツの紛失を防止するためにトレイ上で分解作業するほうが良いです。

なお、今回分解したサムターンは古いものなのでいずれもプラスねじでしたが、新しいサムターンでは、特殊ねじが使われているので、プラスドライバーでは外せないかもしれません。

新(右)、旧(左)の電動サムターンの比較。新(右)サムターンでは白いケースのねじがプラスではなく特殊ねじになっています。

そして、清掃用のウエスや綿棒とグリスアップ用のグリスです。
グリスは今回スプレーのウレアグリスを使用しました。グリスアップするギヤはプスチック製(一部金属)が大半なのでプラスチックへの攻撃性のあるCRCは使用しない方が良いです。

グリスアップに使用したウレアグリススプレー。プラスチックを傷めないので安心です。

分解

電動サムターンは2個1組の場合が多く、そのうち1つはセキュリティーキーといって、サムターンのつまみが外れるようになっています。(外部から手動回転できないようにするため)。

セキュリティキー付サムターンにはこんなボタンがあります
ボタンを押すとサムターンのつまみが外れます

今回分解したのは、セキュリティーキー付のサムターンですが、通常のサムターンの場合は以降に示す手順の2と3を入れ替え、先に回転軸を外す必要があります(でないと主パーツ部分がサムターンのカバーから外れない)。

STEP
サムターンの裏側のねじ(4か所)を外す

今回分解したサムターンは古いものなので、4か所すべてプラスドライバーで外れました。

矢印4か所のねじを外す
ねじが外れた状態
STEP
主パーツ部分をサムターンのカバーから取り出す

2点の注意点があります。

1点目は、取り出す際に、ベアリングが外れて落ちてくる可能性が高いので無くさないようにすることです。
ベアリングは4つあり、1つずつ4か所に入っています。

4か所にベアリングボールが入っています
側面から見るとこんな感じで入ってます
反対側にもおなじ感じで入ってます。

2点目は、取り出した時の回転軸の位置を覚えておくことです。
回転軸にはプラスチックの部品が取り付けられていますが、その部品の外周に(おそらく)磁石がついている突起部分(赤矢印の部分)があり、その位置を左右の電極(と思います)で検知して、サムターンの開閉状態を認識しているものと推察されます。
ですので、その突起の位置とサムターンの位置(開状態か閉状態か)を合わせておく必要があります。
実はワタシはそれを知らずに、確認しないままばらしてしまったので、軸の突起と電極との位置関係がわかっていません(使っていない部品なので実害は無いです)。次に分解する時には忘れないように確認しようと思います。

回転軸側の突起(赤矢印)と2か所の電極(緑矢印)。双方の位置関係でサムターンの開閉状態を認識しているものと思われます
STEP
回転軸を取り外す

サムターンを回す回転軸は、軸の側面からイモネジでとめられています。
イモネジを1.5mmの6角レンチではずします(結構長いねじです)

STEP
ギヤケースをあける

回転系のギヤが収まっているケースは4か所のツメでとめられているので、ツメが割れないように楊枝などで開いてギヤケースのフタを開きます。

ギヤの入っているケースのフタは4か所のツメで止まっています
ツメを4か所浮かせて外して、、
開きます。やっとギヤが見えました。

清掃とグリスアップ

見た目では、元のグリスはそれほど劣化しているようには見えなかったのですが、一応綿棒などでふき取りました。

グリスアップはグリススプレーを適当に吹き付けてグリスをギヤになじませただけで済ませました。

グリスアップ後は、分解時と逆の手順でくみ上げて完了です。

組み上げ時の注意点は、ベアリングを4か所入っているかどうか確認することと、回転軸の位置(写真の赤い矢印部分)を分解前と同じ位置に戻しておくこと、の2点です。

赤矢印部分の突起を分解前の位置に戻しておく

組みあがった状態で、軸を指で回転させると、なんとなくスムースになっている感じがします。(多少のプラシーボはあると思われますが)

ちょっと回転時の様子が怪しくなったらグリスアップしてみるのもイイかもしれませんね。

今度交換しないといけなくなった場合には、まず今回グリスアップした旧部品を試してみようかなと思います。それであやしそうなら、使っていた部品のグリスアップをしてみる、という手順ですかね。

でも、その時点でコントローラ側に負荷がかかっていたら、そっちは交換しないとどうしようもないんですけどね。。。

番外

電動サムターンのコントローラ(CAZASの本体)ですが、ついでにこっちも旧部品(故障している部品)を分解してみました。
コントローラは可動部は無く、電子回路のみなので、見た目で良し悪しを判定するのは難しいと思いましたが、一応見てみることにしました。

yahoo掲示板での情報では、ICの燃損とありましたが、基板上では目に見えて燃損している箇所はなさそうでした。
調子が悪くなっている(燃損している)のは、基板の中で大き目の部分のicの内部でしょうか。。

燃損してそうな箇所は目視では見つかりませんでした。
これがおそらくダメになっている部分と思われます
基盤の裏側も特に燃損してそうな箇所は見当たりませんでした。

基盤の中で最も大きなICの型番は、D78F9177Aで、googleで調べてみるといろいろ出てきました。

データシートなど説明書らしきのを見てみると、パワーウィンドウやバッテリーマネージメントなど向け、と書かれてましたが、このICの一部の機能を使ってサムターンの回転制御に使っているのかな、とか予想しましたが、実際には不明です。

D78F9177Aは、eBayとかでは1個約1000円程度で売られてるのを見つけましたが、どうなんでしょうね。
買って交換してみるのも面白そうですが、この手の(足がいっぱいある)パーツの半田付けをしたことがないので、その手間暇を含めて試す価値があるかどうか、微妙だと感じているころです。

ちょっと考えておく、ということで今回は分解してみただけで済ますことにしました(どなたかやってくれないかなぁ、とか思ったり。。。)

まとめ

CAZASの電動サムターン部分については、可動部のギヤ部分をグリスアップすることで、多少の改善が見込めるのかな、と思いました。

ただ、分解に関しては、注意点が結構あるので、リスクが高めであることを理解したうえで行う必要があります。

  • 分解時にペアリングが抜けおちてくるので、無くさないようにする(4か所4つのベアリングボールが使われています)
  • 回転部分のギヤはプラチックなのでCRCなどのプラスチックを劣化させる潤滑剤は使用しないこと
  • 組み立てるときに回転軸の位置を分解前の位置に戻しておくこと(分解前に軸の位置を覚えておくのが良いです)

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コメント

コメント一覧 (1件)

  • おはようございます!
    詳しい分解手順及び写真付きありがとうございます!
    自己責任でチャレンジしてみます!

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