はじめに
2023/2/21に脳梗塞を発症して入院、同年4/14に退院し、勤め先には4/27から在宅勤務で復帰しました。
現在(2024/1)も自主的なリハビリと在宅勤務を継続しながら日々暮らしています。
脳梗塞というもの自体は、年齢的なこともあって、十分知っているつもりでしたし、ならない様な生活を心がけて、いわゆる予防をしながら生活していたつもりでした。
食事の量や味(塩分とか脂質のこと)を気にしたり、血圧を薬でコントロールしたり、たまには運動したりと、直接的に脳梗塞を予防するため、ということではなかったのですが、まあ、一応、健康に気遣って生活していたわけです。
それでも、脳梗塞になりました。
結果的には、発見が早く適切な処置を早期にしていただけたおかげで大事には至らずに済んだので、日常生活に戻れているのですが、ワタシにとってはとても長い入院生活を体験し、その中で思うことも多々あり、備忘録として残しておこうかなと思いこのブログをはじめました。
ブログを始めたきっかけは、実そんなところです。
でも、いざ書くとなると意外とかけないものですね。
ちょっと話がそれますが、日記のようなものは数年前からEvernoteに書いてました(非公開で)。
Evernoteを使い続けるうちサービスが徐々に劣化してゆく感じがしたので、非公開ならばということでOne noteに切替えて今に至っています。
毎日記載はしていますが、入院時のone noteには文章ではなく単語と写真(これは必ず入れるようにしていた)しか残っていないので、それから文章を組み立てる必要があり時間がかかりました、というか、かかっています。
まあ、ぼちぼちと記載していこうと思います。
今更、「脳梗塞とは」、ということはググれば出てくるし、そちらの方が情報としては正しくまとまっているかと思うので、ここでは単にワタシの実体験に基づいたことについて並べてゆきます。
脳梗塞の発症から日常生活に復帰(2023/6)するまでの主な流れ
期間を大きく分けると以下のようになります。
- 急性期 2023/2/22~2023/3/15(回復期病院へ転院)
- 回復期 2023/3/15~2023/4/14(退院)
- 維持期 2023/4/14~
勤め先への再出勤については、勤め先の所属長や主治医(急性期の主治医)の再出勤に関するご意見書、なるものを記載していただく必要があり、それをもとに産業医との面談を行います。
さらに産業医が再出勤に関する意見書を作成し、会社の再出勤審査会に掛けられ、最終的に再出勤可能かどうかの判断は会社が行う、というのが正式な手順のようです。
単に、本人が「もう大丈夫そうなので出勤開始します」といってもダメなんだ、ということを今回初めて知りました。会社勤めのサラリーマンなんてこんなもんですよね。
結局、退院後に以下のステップを経て職場復帰となりました。たまたまGW前に片づけてしまおう、ということで急いでくれたのか、手続きとしては早く進んだ方だと後で関係者に聞きました。
- 産業医との面談 2023/4/24
- 再出勤許可 2023/4/26
- 職場復帰 2023/4/27 (在宅勤務)~
病状の経過
発症
おそらく2023/2/21の夜、自宅の浴室内と思います。
“思います”と曖昧に書いているのは、今思えば、あぁ、あの時のアレはそうだったのか、と思うほどに軽微だったからです。
今回はたまたま、幸いにして病気のサインだと気づくことができたのですが、放置してしまうことも十分あり得るほど軽微でした。
以下のようなものでした。
- 左鼻の奥にホコリなのか石鹸なのかが入って付いたのか鼻の奥に違和感を感じて鼻をかんだりしていた
- 風呂から出たら体が左側に傾くような感じがした
- 歩くと左足が床につまづくことが多い気がした
- 唾を飲み込みにくくなった
風呂から出て1時間程度経っても改善しなかったのですが、その日はとりあえずそのまま寝てしまいました。
脳卒中の初期症状の可能性があることを漸く自覚
翌日(2023/2/22)、普段より若干早めに起床(6時前ぐらい)しました。
昨晩気になっていた飲み込みにくいなどの症状は寝て起きても改善していませんでした。むしろ、左に傾く(倒れこむ)感覚はひどくなっており、独立での歩行が困難になっていました。
飲み込みにくいといった嚥下(えんげ)に関しても改善はしておらず、自分の唾の飲み込みがほぼできなくなっていました。こんな状態にもかかわらず朝食を食べようとしましたが、固形物は飲み込むことができないと思われたので、ヨーグルトのような流動性の物体は勝手に喉をすり抜けるだろう、ということで、これはとりあえず食べました。
この時点で朝6時過ぎ。脳に障害の疑いがあることを直感的に自覚しましたが、頭痛など痛みや手足のしびれに関してはこの時点では無く、言葉が出ないとか呂律が回らないなどといったこともありませんでした。
確実にあるのは、左側に倒れこむような動作の不調(体幹失調)、嚥下(えんげ)不良で、これらはこれまで経験したことは無いものでした。
こんな感じだったので、以前精密検査でかかったことのある脳神経外科のある病院の開院時刻まで待ってみると、妻には告げてリビングに座り込みました。
痛みやしびれなどの症状がないことが、それほど急がなくてもいい、という気にさせたのかもしれません。また妻がそれほどあたふたせずにワタシと会話していたのも、外見や動作から見てそれほど深刻な感じに見えなかったからだったのかと思います。
唯一危ないと感じていたのは息子で、かたわらでスマホでネットでいろいろ検索していました。その結果、緊急性が高いので救急車を呼んだ方がいいと判断したのか救急に電話を掛けてくれました。
救急車が来るまでの時間(約30分ぐらい)に病院へ行く準備をしようとしましたが、思ったように体が動かず特に階段の昇り降りに苦労しました。
ひょっとしてこのまましばらく、いや、ずっと家に帰ってこれなくなったりして、、といった考えも頭をよぎり、部屋をかたずけないでいいのかとか、どんな格好で行けばいいか、何を病院に持ってゆくかなど考えがいろいろ錯綜して頭が混乱してしまいましたが、とりあえず着替えて、身分証明書、財布や老眼鏡などをバタバタと準備して玄関の外で待つことにしました。
まっすぐにじっと立っているのが若干辛く感じていました。しばらくして救急車が来ました。
救急車で病院へ、そのまま入院
救急車には自分で乗り込みました。車内では主に、今日は何年何月何日何曜日、自分の氏名、年齢、ここはどこ、などといった状況確認の問診を受けました。
呂律が回らなかったり記憶が無くなってしゃべれなかった、ということはありませんでした。この時、既に若干めまいのような感覚はあったように思いますが、基本的には昨晩からの症状が継続していただけで、新たな痛みなどの症状はなかったのであまり気にしていなかったのだと思います。
後でgoogle mapのタイムラインを確認すると、2023/2/22 6:45~6:52車で移動、病院には6:52着となっていました。
病院到着後にMRI検査、血液検査。
その結果、左延髄外側が梗塞しかかっていることを医師から告げられましたが、その様子からは即手術が必要などといった、緊急性があるような感じを受けませんでした。
嚥下(えんげ)障害、左に傾くといったバランス感覚が崩れている体幹失調、首から上部の左側に若干の違和感や首下右半身の若干の違和感(この時点ではしびれという感覚はなく、単なる違和感)などから、ワレンベルグ症候群の可能性が高いと説明されました。
後日会社へ提出が必要となったので請求した診断書には、左延髄外側ラクナ梗塞(ワレンベルグ症候群)となっていました。これが正式名称のようです。
救急室内でおおよその治療方針に関して説明を受けました。基本的には以下の通りだったと思います。
- 薬物(点滴)治療による梗塞の進行防止、梗塞に伴う症状の緩和
- 嚥下(えんげ)不良や体幹失調(左に傾いたり倒れこむこと)に関してはリハビリで回復させる
この時点では入院期間はそれほど長くなる印象はなく、医師からも嚥下(えんげ)がある程度回復すれば1週間程度で自宅に戻ってリハビリを継続するのでも良い、という話でしたが、とりあえず入院することになりました。
結果的に以後約2か月間の病院生活が始まることになりました。
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