もう50も過ぎれば脱毛したところでメリットはほとんど感じないだろうし、また、いつ髭を伸ばしたくなるかわからなし、まあこの先も付き合ってゆくことになりますね。
習慣とはいっても面倒になるのは良くあることですが、それに加えてちょっとなぁ~、というコスト的な問題で悩むことが多い件、それが「髭剃り」です。
もう1年近く前になりますが、ネットで見かけた「クラシックシェービングを趣味にする」という文が結構気に入ってしまい、それがきっかけで実際にほぼ趣味になってしまって幸せな生活を送っています。
クラシックシェービングを趣味にしてしまうと、以下のようなメリットがあると考えられます。
- カミソリ刃の単価が安く、すぐ新品交換できる (清潔、安全に保てる)
- シェービングブラシとソープを使うことでマッサージ効果や顔そり効果(というか満足感ですね)が毎日得られる
- 自分の顔の状態から心身の状態がわかるようになる(個人差あります)
クラシックシェービングにするきっかけ
2~5枚刃カミソリの時代
髭剃りには専用の髭剃り(カミソリ)を使用してきました。
2、3、4、5枚刃と、替え刃を買おうとするたびに新しいものが登場しており、新しい替え刃とホルダーのセットを買う、ということが結構続いてました。
だいたいこんな感じ。
~2006 シック Super II
2006~ シック トリプルエッジ
2010~ ジレット マッハシンスリー センシティブパワー
2021~ シック Schick 5枚刃 ハイドロ5 プレミアム 本体+替刃5コ付コンボパック
さすがに、5枚刃がMaxのようで、漸く性能としては頭打ちになってきたかのようになりましたが、そこで問題になったのが値段でした。
替え刃の値段が結構高く、結局ホルダーとセットで新たなものを買う方が割安感があって、そうしてしまうことが結構続きました。
でも、ちょっとうんざりしてきました。なんだか無駄にお金ばっかり使う感覚になったんです。
電気カミソリ
そこで、電気カミソリを使ってみようか、と思ったこともあって、Panasonic ES6500P-Wというのを買ってみました。
しかし、朝からモーターの音とジョリジョリという音が自分でも耳障りで、すぐに使うのをやめました。
いきなり高いのはちょっと、ということで千円ぐらいのシェーバーを買ったからかもしれませんが、どうも性に合わない感じがしたのです。
そして1枚刃
電気カミソリを断念して、結局また安いカミソリを探すうちに、「クラシックシェービングを趣味にする」というセリフとともに目に入ったのが、1枚刃カミソリです。
モノとしては知っていましたが、なんとなく古くさくて複数刃のシェーバーに比べると剃れないようなイメージがあり、これまで購入の候補に上がったことはありませんでした。
でも、ここにきてちょっと興味がわいてきました。
なによりランニングコストが安いのが気になり、いろいろ調べて、結局比較的安いのを買ってみた、というのがきっかけです。
買ったのは、FEATHER(フェザー) 両刃ホルダー ポピュラーというものです。
これをきっかけに、まんまと沼に入ってゆくことになったのです。
趣味にできるものなのか?
髭剃りを趣味になんてできるのか?、最初はそう思いました。
でもよく考えれば、趣味なんて、考えようによってはほとんどがそんなものです。
食べ歩きも他人が作った料理を食べるだけのことだし、散歩も近所を歩き回るだけのこと。
それでも趣味だというのは、食べに行く場所に行く手段をいろいろ考えたり、テーマを決めて店を探したりするといったこと、歩くための服装や靴など道具にこだわるなども込みで考えればこそ、だからだと思います。
ワタシの場合は、まあ、趣味的要素は、ほぼ道具へのこだわりになります。
髭剃りに関しては、これまではコストパフォーマンスのみを考えて購入してました。
しかし、ちょっと視点を変えると、いろいろあって選ぶのが大変楽しく感じます。(既に結構買ってます。。。)
こんな風に考えれば、髭剃り=シェービングは、カミソリ含めた道具の選別や剃り方テクニックなど、趣味に成り得る要素が多いことがわかります。
つまり、シェービングを趣味にできる、ということです。
シェービング用品
いろいろ挙げればきりがないのでしょうけど、ワタシ的には、カミソリ本体、シェービングソープ、ブラシの3点が最低限あれば十分だと思っています。
実際、現状この3点で十分満足して毎日シェービングを楽しんでいます。
シェービングブラシ
シェービングブラシでは比較的有名なProrasoの豚毛製のものを購入しました。
肌触りはちょっと固めです。
結構ちゃんとした作りで、毛量も多く抜け毛もほとんどなく、ちょっと高かったですが買ってよかったと思っています。
使っている豚毛は特にブラシにする際に脱脂等の処理などはしていなさそうで、使い始めは若干「獣臭」がします。
肌に匂いが移るというほどではないですが、使い終わって乾かしているだけでもちょっと「ふわっ」と匂います。
1週間程度でにおいは消えますけど、気になる方は気になるでしょうね。
豚毛とともにシェービングブラシの素材としては代表的なアナグマのブラシも若干「獣臭」があるようです。
それでも毛の硬さなど化繊のブラシでは代替しがたい感じなのでワタシは毛のブラシを好んで使っています。
シェービングソープ
最初に購入したのは、Proraso シェービングソープセンシティブボウル150mlです。
容器がボウルを兼ねている形状なので使いやすいです。
Prorasoは3種類ありますが、最もにおいなどの特徴がないものとしてセンシティブを選んだのですが、個人的には正解だったかもしれません。
濃いグリーンの容器のミントが代表的ですが、人によってはニオイが気になるとか、ミントが効きすぎるといったレビューもあったので、そのあたりが最も穏やかだと思われた白にしました。
毎日使って10か月近く持ちましたが、これは個人差があるでしょうね。
2個目はベルガモットタイムというiherbで購入したものです。
散髪屋さんの香りがします。
良く泡立ちなかなかいいです。
残念ながらiherbでは既に販売終了になっており、他の購入先も見当たらずリピートできないです。
3個目は、まだ使ってませんが、ミューレのシェービングソープ(アロエベラ)です。
amazonのセールで安かったので買っただけで、まだどうだかわかりませんが、評判は悪くないようです。
サンダルウッドがメジャーですけど、ワタシが買ったのは最も香りの特徴がないアロエベラです。
カミソリホルダー
1枚刃のホルダーは大きく分類すると、オープンコムとクローズドコムの2種類があります。
- オープンはその名の通り、カミソリ刃が見えているタイプ
- クローズドは適切な角度でのみ刃が肌に接するようにホルダーに刃が隠れているタイプ
極めればオープンコムだそうですが、当然まだシロートなので持っているのはクローズドコムばかりです。
最初に買ったのは、FEATHER(フェザー) 両刃ホルダー ポピュラーです。
言うまでもなく、一番安かったからです。
使い心地としては悪くなかったですが、いろいろ使ってみたくなり、1か月程度でほかのものに乗り換えてしまいました。
元々は5枚刃とかの替え刃が高い、とか言ったのが理由で1枚刃に乗り換えたことになるのですが、1枚刃のホルダーは結構値段が高いことがわかります。
なぜそんなに高いのか、今となっては納得できるようにはなりましたが、始めたばかりはちょっと疑問も多かったので、安いものをさがしてみることにしました。
Aliexpressで探すといろいろ安いものが多く見つかります。
QSHAVEは若干割高にはなりますがamazonでも購入できます。
QSHAVE 調整機能付きシェーバーというものを購入してみました。
クローズドコムでもオープンコムに近い剃り味になるようにできる、らしいので買ってみました(ドイツのメルクールの製品のパクリのようです)。
この時点(1枚刃にしてから1か月程度)で3種類を試したことになりますが、調べるうちにどうしても気になり買ってしまったのが、ミューレのR89というものです。
見た目はきわめて普通のカミソリですが、重さや使い心地、剃り味ともに、それまで使用した3種類のホルダーなど、どうでもいい、というような感覚になりました。
具体的に形容しがたいですが、なぜか、かなり良いんですよ、使い心地が。
かれこれ1年近く使ってますが、今だに気に入って使っています。
カミソリ刃
1枚刃(両刃)カミソリはその形状が世界共通なのでどこのメーカーのものを買っても使えます。
まあ、それがメリットではありますが、中には恐ろしいぐらい切れの悪いものもあるので、そこそこ有名なメーカーのものを使うのが無難だといえると思います。
当初はホルダーとセットでついてきたフェザーのハイステンレスを使っていて、特に問題なく使ってました。
ミューレのR89を購入してからも、しばらくはハイステンレスを使用していました。
概ね2週間か1か月程度で刃を交換しますが、交換時にちょっと試しにミューレのホルダーについていたミューレの刃にしてみました。
剃り具合は大きく異なりませんでしたが、なんとなく剃っている時の感じが良く、なんでかな、と思いながらしばらく使ってました。
そして、また交換時期になり、今度はまたフェザーのハイステンレスにしてみると、また剃っているときの感覚が違うのが気になりました。
なんとなく、ですが、ミューレの時に比べて無機質的な感じがする、というか。
それで、ミューレの刃を買ってみようかなと思って調べてみると、剃っているときの音が好きでいつもこれ(ミューレ)を使ってます、というレビューが目に留まり、「これだっ」と思いました。
剃っているときの音が確かにフェザーとミューレでは異なります。
フェザーは剃っているとき、単なるゾリゾリという「音(おと)」なんですが、ミューレの方はコリコリっという「音色(ねいろ)」という感じです。抽象的ですが。
ミューレの刃の方がそういう部分でも楽しみが増える、そう思いました。個人差があるとは思いますが。
シェービングするということ
実際のシェービング
ワタシのシェービングの例で恐縮ですが、こんな感じです。
ひげ剃りが面倒ではなくなる
趣味にすることで、面倒なこと、という感じではなくなるのはメリットだと思います。
実際には、時間的には数分の話で、もともとそれほど長くはありませんけど、趣味にすることで充実した時間に感じることができるようになります。
スキンケアになる
1枚刃でシェービングするようになってから、剃る範囲が広くなったこともあり、顔の肌つやが気になるようになりました。
顔そりに近い範囲にまでなっていることもあり、自動的にケアしていることになり、なんとなく肌の調子はいい感じに思います。
自分の顔を見る時間が増える
単に髭を剃るだけだと気にしていなかったのですが、シェービングするのが趣味になると自分の顔をマジマジと見る時間が増えた気がします。
だから何なんだ、と言われるかもしれませんが、自分の顔を見ることは、脳の活性化にもそれなりに効果があるなどの研究があるようで、しないよりはした方がいいのだと思います。
「今日が人生最後だとしたら、今日やることは本当にやりたいことだろうか?」 これは、スティーブ・ジョブズの言葉のひとつですが、こういったことは自分の顔を見ながらのことですしね。
自分の顔を見ることによって、メンタルや体調を確認する、そういった時間を持つことはいいことなのではないかと思うようになりました。
まとめ
クラシックシェービングは、いろいろ道具を選んだり剃るスキルの向上など、趣味といえるものだと思います。また、それが毎日できるというのは生活の質の向上にもつながるのではないかと考えています。
朝の時間がないときに、とはよく言われますが、朝に時間がなければ夜剃ればいいだけです(ワタシは夜に風呂でじっくりと剃ってます)。
慣れれば長くても5分もあれば終わります。
5分も時間が取れないほど多忙なことは(ワタシのこれまでの経験上)ほとんどないです。寝坊してヤバい、というのはしょっちゅうありましたが。
永久脱毛してしまうと、こういう楽しみを味わうことはできません。
一度体験してみてもいいのでは、と思います。
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